「表に出ろ」の巻
器物に漆を塗る際、
塗った漆のたれを防ぐため
一定時間毎に上下を反転する、
という事を以前の記事でお話ししました。
こんな感じ↓
しかし、
塗ってしまった漆は
乾くまで触れる事が出来ないので、
器物に塗っただけでは、
漆の状態がはっきりわかりません。
そこで自分の場合は、
器物に漆を塗る際、
同時にガラス板にも漆を塗っています。
こんな感じ↓
(ちなみに、
何故ガラス板に塗っているのかと言うと、
ガラスは表面がツルツルしているので
漆の食い付きが悪く、
水に浸しておくと
塗った漆をきれいにはがすことができるため、
ガラス板が何度でも利用できる、
という訳なんです、ハイ。)
このガラス板を利用して、
器物に塗られた漆の状態をチェックしています。
このガラス板を立てかけて、
同じ様に一定時間毎に上下を反転して
漆のたれ具合を見たり、
針で引っ掻いて
塗膜の乾き具合を見たりしています。
器物の方が無事乾いてしまえば、
このガラス板の用は済むのですが、
ある程度の時間、
このガラス板が頼りになります。
普段は裏方に徹していますが、
今回は出ていただきました。
目立ちませんが、
頼れる存在です(僕の場合ですけどね)
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