うるし工房スター坊やTOOG

５月１９日の記事で紹介した、
ある１膳のお箸についての報告です。

その５月の記事の後、
塗ったり、研いだり、
をさらに繰り返しておりましたが、
本日、
遂に、
完成、
しました。

パチパチパチ。

５月の記事で紹介したとおり、
いろんな作品に使った漆の余りを
ランダムに塗りたくった後、
ただ研ぎ出しただけのものです。

なので、
いろんな漆の層が
地図の等高線の様に
所々表れております。

いろんな漆、
と言っても、
ここ最近使っている漆が
同じものなので、
所々表れた漆の層も
ほとんどがその同じ漆、
という事になるわけですが…

まぁ、
一部、その漆とは違う奴が
顔を覗かせているんですけどね。


研ぎの作業を始めた当初、
表れた漆の層の表情を見て、
仕上げ方を考えようと思っていました。

その後は、
先にも書いた様に
塗りと研ぎの作業が続きました。

そして今日も
いつも通りに研いでいた訳ですが、
研ぎ終わってお箸の表情を見ていると、
なんとなく、
「あぁ完成したんだねぇ」と思ったので、
完成!!!という運びになりました。

完成！
と言っても、
一般的な漆芸で言うところの完成の場合、
きれいな艶が上がったり、
それなりの仕上げの処理をした上での完成、
というものがあると思うのですが、
このお箸の場合、
な〜んにもそれらしい事はしておりません！

本当に、
砥石でただ研いだだけです！

しかし、
作業後にお箸を見ていると、
お箸の方から
「もう完成したんだけどなぁ、どうする？」
みたいなイメージを受けちゃったもんだから、
「わかりました、ハイ完成！」
ということにしました。

思いっきりアバウト、
かなり適当、
ですが、
このお箸の場合、
これで良いようです。

なにせ、
お箸の方から
「もう完成です！」
って言ってきてるんだから…

…「良い意味でのテーゲー」ということにして、
自分用のお箸に使っていくつもりです。

たぶんだけど、
使いながら、
その時々でまた手を加えて行くだろうな、
って気がしてます。

あぁ、使うのが楽しみ！

そして、
今後どうなっていくのかも楽しみだーっ!!

これから、ゆたしく、どうぞーっ